連載


おすすめの1冊

一覧

これだけはおさえたい! 保育者のための子どもの保健T[第4版]

平成30年施行の新保育所保育指針に対応。イラスト,ワークシートも充実の決定版。


過去おすすめの1冊


イベント・書店情報

一覧


イベント開催時に,お知らせいたします。



過去のイベント情報


図書目録

2018-2019年度版図書目録ができました。

書店様へ

販売に役立つ情報をお届けします。

出版のご案内

出版のご構想につきましては,お気軽にお問い合わせください。

メディア

掲載した広告の一部をご紹介いたします。

インターンシップ

出版業界を学べる充実の内容です。






遊園地特集


かつて子どもたちが夢中になった,憧れの場所「遊園地」。
今回は,時代が移り変わっても地域に根をおろし,昔と変わらない賑わいをみせる遊園地を,意外と知られていないエピソードとともにご紹介します。
この夏休みに,昔行ったあの場所に,家族で出かけてみませんか?



花屋敷


浅草の花やしきは,江戸時代に誕生した日本最古の遊園地です。
黒船が来航した1853年(嘉永6年)に,千駄木の植木職人の手で,花園「花屋敷」として開園したことがはじまりです。
明治に入り,モダンな造りの庭園にリニューアル。当初の主な利用者は,上流階級の人々でしたが,その後トラやクマなどを仕入れて見世物にするなど,工夫を重ね,客層を庶民に広げていきました。
関東大震災による被害,戦時中の強制疎開での取り壊しと,何度も危機に遭いながら,その度に復活を遂げてきました。
戦後には,「浅草花やしき」と名称を改め,初めて子ども向け本格的遊園地として稼働を開始。現在に至るまで,浅草の名物となり続けています。
花やしきの名のとおり,お花畑の中を一周できるアトラクション。
写真提供:浅草花やしき

東京ドーム


世界初のセンターレス観覧車「ビッグ・オー」。
写真提供:株式会社東京ドーム
現在の東京ドームシティ アトラクションズも含め,東京ドームの経営母体は「株式会社東京ドーム」であり,他企業の傘下に入ったことは一度もない,独立した企業です。
1936年(昭和11年)に「株式会社後楽園スタヂアム」として創立。当時の職業野球の盛り上がりを受けて,後楽園球場を開業します。
戦後は多角経営構想のもと,後楽園ゆうえんちを開業。「ジェットコースター」には長蛇の列ができるほど,人気を集めました。
ディズニーランドの開園時には,「スーパーシャトル」や「大メリーゴーランド」などの新たなアトラクションを導入。バブルの崩壊時には,東京ドームホテルと後楽園ゆうえんちを1つの「街」として展開する,「東京ドームシティ構想」を計画。若い女性をターゲットとし,おシャレでリーズナブルなレストランやリラクゼーション施設を建て,かつてない変身を遂げます。

江の島


今では「恋の聖地」として,カップルに人気のある江の島。一昔前は,「江の島の女の神様である弁天様がヤキモチを焼くので,恋人同士で行くと別れる」といわれていました。
でも実際は江の島には,天女に恋をした悪龍が,恋を成就させるために,心を入れ替え献身的な愛の誓いを立てたという,恋の伝説があるのです。
この伝説にあやかって,地元の神社や観光協会が,「結びの絵馬」,「龍恋の鐘」などを考案しました。
そして,若者向けにオープンカフェやショップなどの施設を建てたり,花火大会やライトアップなどのイベントを企画するといった工夫を行い,全国規模で観光客を呼び込めるまでに成長しました。こうした数々の企画が実を結び,江の島は「恋の聖地」へと変身を遂げたのです。
龍恋の鐘。太平洋に向かって2人で鐘を鳴らすと永遠の愛が祈念できる。

東京タワー


333メートルの高さは,関東一円にくまなく電波を送る場合に,どれだけ高さが必要かを考えて割り出したもの。
写真提供:東京タワー
東京タワーは,敗戦からわずか13年後の1958年(昭和33年)に,国産の技術,国産の材料を使って,「世界一の高さの塔」として誕生しました。
そんな東京タワーの役割は,実に幅広いものです。
まず,東京地区の集約電波塔として,ほとんどの放送局の電波が,東京タワーから放送波となって送り出されています。
その他,警視庁の通信用アンテナや,JR東日本の防護無線用アンテナが設置されています。また,その高さを活かし,大気汚染等の調査のために,東京都環境局の風向風速計,温度計などが取りつけられています。さらに,地震の観測も行われており,このような役割を担っていることは,意外に知られていない事実です。
東京タワーは,いわば関東圏に住む人々の生活を守る要ともなっている塔なのです。

スパリゾート・ハワイアンズ


大型温水プール・温泉・ホテルなどの集合体大型レジャー施設として有名な,「スパリゾート・ハワイアンズ」。
実はこの施設がある常磐は,かつて「常磐炭坑」という日本有数の炭坑地だったのです。
大正・昭和と日本の経済的基盤をなしてきた石炭産業は,石油などのエネルギー需要の移行により落ち込んでいきます。常磐炭坑も,収益の悪化により経営方針を建て直さざるを得なくなりました。
そこで当時の経営者は,「レジャー&リゾート構想」を思いつきます。元々この地は豊富な温泉が湧き出る場所であり,炭坑夫は蒸し風呂のような坑内で重労働をしていました。この「天敵」だった温泉を逆に利用し,一大リゾートを造るという発想の転換を行ったのです。
こうして1964年(昭和39年)に「常磐湯本温泉観光株式会社」を設立。「ハワイ」をコンセプトに,フラダンスのショー,熱帯植物園,温泉プールなどを展開しました。海外旅行が高嶺の花であった時代に,手軽にハワイの雰囲気を楽しめることから,一気に人気リゾート施設となったのです。
1995年(平成7年)にリニューアルした大ドーム。
写真提供:スパリゾート・ハワイアンズ


もっと詳しく知りたい方は…



今回ご紹介した遊園地の他に,閉園となった遊園地の軌跡や,子どもを取り巻く現代のアミューズメント事情などを紹介しています。
この本を読んで,自分の子ども時代を思い出し,親子で遊園地に出かけませんか?











ページの先頭へ戻る